基本的に毎日ぐーたらしつつも、ちょいちょい家事をしている。
ただ自分の大好きな洗濯と皿洗いはどうやら母も好きなジャンルらしく、遺伝が絡んだ家事の取り合いというのは決着がつかないことが予想されるため完全にお任せすることにした。
家族内においては、頑固な汚れを落とす専門という分野で活躍の場を確立していきたい。
先日手を付けた実家の換気扇の掃除、ついに仕上げをすることにした。
前回はフィルターに全身全霊をかけて燃え尽きてしまったので、あとはフィルターの奥とまわりの壁をきれいにしていく。
キッチンマジックリンを手に入れたことで、ねっとりこびりついた壁の油汚れも少しは楽にとれるはず。
友人の家でも苦戦したフィルターの向こう側のシロッコファンの部分、説明書を見ながら外そうと試みたが、ねじが油で固まってしまっていて全然動かなかった。
どうにかねじは回せたがファンの手前のカバーがびくともせず、またしても諦めるしかなかった。
死ぬまでにシロッコファンを掃除することはできるんだろうか…。シロッコファン掃除してみたい…掃除させて…。
天井部分、壁部分を拭き上げている間に、コンロの五徳もキッチンマジックリン漬けにしておく。
一カ所磨くと隣の汚れが目につき、掃除する場所がどんどん広がっていく。
途中、水分をとろうと冷蔵庫を開けると、脳も目も掃除モードなので今度は冷蔵庫内の汚れが気になる。
どうしても汚れがちな野菜室だけはやっておこうと、全部取り出してトレイの水洗いまでしておいた。
結局換気扇だけのつもりが、コンロ部分、壁、シンク、冷蔵庫、炊飯器までピカピカに磨いた。
一番奥のオイルポットがわりの鍋はさすがに手を付けられなかったが、それ以外はとても綺麗になった方。
なんだか料理がしたくなるキッチンになった。
実は他にもキッチン内の調味料の配置や導線確保、収納についても色々触りたかったが、これを始めると収拾がつかないので今後の人生の課題と受け取ることにした。
ここを片付けるために実家に帰ってくる、という口実を作っておいた方がいい。
自分がここに住むことはないかもしれないけど、たまに帰ってくる娘にとやかく言われないように、と張り合いがあった方が親も元気でいられるだろう。
今のところ3軒分のキッチンの換気扇を掃除した。
そして全員が、「次来るときまでにしっかり汚しておくね」と言う。
メンテナンスのタイミングで一時帰国しないといけないらしい。
ただの掃除好きの無職なのに、顧客管理が必要とされている。
