役に立たない海外生活の共有

世界のどこかでひっそりと暮らしています。

メキシコ野戦病院

ついに海外で病院デビューをした。

日本にいた頃の医療費通知には、コンタクト購入時の年一回の眼科とたまにじんましんで通っていた皮膚科がエントリーするくらいで、毎回とてもシンプルなお知らせだった。
今は毎日メガネ生活なのでコンタクトも不要、そしてじんましんもなんと完全に消失、薬は2カ月飲んでいないが何の問題もない。
ついに病院とは無縁の暮らしを手に入れたと思っていたのに。

 

風呂場でGから逃げようとすっ転んで便器で頭を打ち流血、どでかいたんこぶを作るという失態。
血はすぐに止まったが30分くらい経って少し気分が悪くなってきてしまった。
横にはなったものの、Gへの恐怖か転んだショックからか足も若干震えている。

もしかしたら打ち所が悪かったのかも、と悪い方に考えてしまいどんどん気分が悪くなる。
夫に病院に行った方がいいかも、と言うと、安静にしとけば大丈夫ととても楽観的。
後頭部の傷口が自分では見えないのでどのくらいの怪我かはわからないのも怖い。

自分は子供の頃から迷走神経反射がよく起こる体質で、採血や急なストレスや恐怖、怒鳴り声など様々な理由でよく気を失う。
小学生の頃、クラスメイトが先生によくわからない理由で怒られている時に何の関係もない自分が教室でぶっ倒れたこともある。
採血時は必ず失神するので横になります、と自己申告をするし、ひどい片頭痛でも倒れたことがあるので、かなり痛みに弱いという自覚もある。

今回はおそらくいろんなショックと痛みからの軽い迷走神経反射が起こりかけている。
何かあったらどうしよう、という不安を和らげるためにも夫に病院行きたいと訴え、渋々連れて行ってもらう。

 

歩いて行ける場所にある病院は、救急も受け付けている割とちゃんとした病院。
着いてすぐ身分証明書持ってる?と聞かれ、在留カードを出すと初診料で470ペソ(約3,500円)と言われる。まあまあ良いピザが食べられるな…と一瞬よぎったがせっかく来たし、何かあってからでは遅いのでそのまま診察してもらうことに。

 

受付で待っている間に、観光客らしい3人組が入ってきた。
青いワンピースの女性がふらふらしながら男性2人に抱えられている。女性はかなりえづいていて具合が悪そう。
即座に車椅子に乗せられ、そのまま奥の部屋に連れて行かれた。

その直後若い女性の観光客2人組がやってきた。
同じように身分証明書、と言われ慌てる2人。パスポートでもいい?と聞いていたがパスポートすら持っていなかったようで、受付でずっとごそごそしている。
そもそも2人ともとても元気そうでどこが悪いかわからない。

 

20分くらい待って診察室に呼ばれた。
血圧や心拍を測られ、軽く問診。夫もさすがに医療用語はわからないのでパソコンのGoogle翻訳で会話。
薬のアレルギーや持病の有無、過去に大きな怪我をしたことはあるかなどを聞かれたが、見事全てNoだった。「超健康優良児…」と思われたと思う。

他にも足の動きやら色々確認されたが、頭の傷口も小さいしたんこぶ大きいだけで特に問題なし!とのことだった。
もうこの頃には初めての病院を楽しむくらい元気になっていた。単純すぎて悲しい。

一応痛み止めと抗菌剤アモキシシリンの処方箋を出してくれたので、薬局で消毒液と合わせて購入。

海外の薬は大きいね

メキシコの病院は意外とちゃんとしていたし先生もとても優しかった。
今後はお世話になることがないように、日々慎重に暮らすことを誓います。