役に立たない海外生活の共有

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アナカルドスの罠

カシューナッツはスペイン語で《anacardos》。

アナカルドス。全然カシューナッツっぽくないので覚えにくい。

 

そんなにひどいものではないが、自分はカシューナッツアレルギーだ。
小さい頃に、突然目が腫れ、唇が腫れ、喉の奥が腫れ、息ができない!嘔吐!病院!→病院に到着時には症状なしで原因不明、みたいなことが数回あった。
今思えば間違いなくアレルギー症状なのだけど、当時から食い意地がはっていたので、全ての事例が「食べすぎだな」という超楽観的な結論にされてしまった。親よ。

当時はアレルギー自体がそこまで注目されていなくて、何よりカシューナッツがアレルギー表示の推奨項目に追加されたのもここ10年くらいの話なので、まだまだ新入りアレルギーの部類だ。

 

犯人はカシューナッツだ、と気づいたのは大人になってから。ある程度体も大きくなっているので症状も軽く、胃痛、激烈な眠気というほんとにアレルギー?という感じになってきている。
ただカシューナッツが少しでも入っているお菓子や、インドカレー(バターチキンカレーにはもれなくカシューナッツが入りがち)を食べた後は確実に胃が痛くなるので、できる限り避けている。もちろんカシューナッツそのものを食べるなんてことは恐ろしくてできない。
ちなみに中華料理屋でカシューナッツ炒めというメニューがある店もやや身構えてしまう。
そのメニューを食べなくても、多分同じ鍋で炒めたらしい何かを食べても胃が痛くなったことがある。自分でも驚く程繊細な胃。

 

おかげで日本では原材料表示を見る癖がついた。
カシューナッツは入ってるけどどうしても食べたいインドカレーについては、その後の予定がないことを確認し数時間の痛みとともに過ごすのを覚悟の上で食べていた。繊細な胃にひどい仕打ち。

メキシコでも気をつけてはいたけどうっかり食べてしまったことがある。
来てすぐの頃、スーパーでBarillaのジェノベーゼペーストが売っていたので早速食べてみたのだ。

「美味しい~これはリピートだ~」と浮かれたのも束の間、食べた直後になんだか馴染みのある胃痛がやってきた。

メキシコのラベルはフォントサイズ2ptくらいの超極小文字なので、どれが原材料かもわからない。完全にanacardosを見落としていたらしい。そりゃ見落とすよ。
そもそも自分でバジルペーストを作るときはカシューナッツを入れた記憶がないので、まさか入っているとも思わなかった。

これはカシューナッツ、アナカルドスの罠だ。

 

それでもカシューナッツが入っている料理を大好きなのがもどかしい。

これも罠

これは半年前に日本で食べたチキンカレー。もちろん胃は痛くなった。

罠だと知りつつも飛び込んでしまう。
今めちゃくちゃチキンカレーが食べたい。罠だと知りながら食べるチキンカレーはたまらない。

あとカシューナッツアレルギーの方はジェノベーゼペーストに気を付けてください。あれ美味しいけど罠です。