この街が特にそうなのかもしれないけど、とにかく汚い。
歩道脇の草むらには草より空のペットボトルが多いし、ほんの数時間外を歩いただけで砂ぼこりで服が汚れる。
そもそも歩道があるのが珍しい。歩いていても、どこまでが車道なのかわからない。
あと、公共の場所でゴミ箱なんてものは見たことない。ゴミが出たらどこにでも捨てるのがルールとなっているらしい。
基本的にゴミに対しての意識が日本とだいぶ違う。
今日、近所のスーパーにほうれん草がなかったので、少し高級なスーパーに買い出しに行った。
すぐ野菜コーナーに向かったら、なんか変なにおいがした。
何かしらの液体の瓶が割れて落ちてる。
そして放置。
普通に危ないし邪魔なので片づけてほしいけど、当たり前のように放置。
店員が見つけるまでは特に何もされない。
何ならもう見つけている可能性もある。
うっかり踏まないように足元を見て歩いていたら、反対側にも色々転がっていた。
芋やらレモンやら、結構な量が転がっている。
そういえば先日違うスーパーで店員がレモンを品出ししている時に、横に置いてある誰かの買い物かごにレモンが落ちた。
さすがに拾うかと思ったら、そのまま品出しを再開していた。
うっかり知らないうちにレモンを買ってしまう危険性がある国だ。
ゴミをそこら中に捨てることに対して、悪意とか罪悪感は一切なさそうに感じる。
綺麗にしておく、ということに興味がないのだと思う。
街が汚いことを嫌だな、と思っているのは外部の人間で、この状態が当たり前なのかもしれない。
さすがにこの状況を、意識を一から変えて綺麗な街にしましょう、というのはかなりの熱量が必要だと思う。
その後も床に色々転がっているスーパーで買い物を終えて出口に向かうと、出口付近にあるペット用品店に犬がいた。
すごく綺麗にしてもらっていた。
なんかちょっとずるい、と思った。
