怖すぎる夢を見て震えながら起きた。
しばらく恐怖が消えず、足が硬直していた。
今思い出しても怖くてかかとのあたりがヒューーンとなる。
内容は、高いところから落ちる夢。
目的地がはしごでかなり高いところに登った先にある小さい扉で、そこに入ろうとしたけどよく考えたらはしごの上だし、片足で支えながら移ることを想像したらあまりの恐怖に動けなくなってしまった。
はしごを降りて戻ることもできず「もう詰んだ…」となり途方に暮れていたら、扉の向こうにいた幼馴染のお父さんが「こうするしかない」と言って、はしごを外しそのままはしごが前に倒れていって、えーーー!!!
というところで目が覚めた。
ちなみに自分はまあまあな高所恐怖症で、スキー場のリフトでは泣きわめき、ロープウェイでは外の景色を見たことがなく、観光地にあるようなタワーのエレベーターで失神したことがある。
一番苦手なのは床が空洞の階段・橋タイプ。
ザワザワした気持ちのまま目が覚めてしまいすっきりしない。
気分転換でもしようとゴミ出しついでに外に出ると、何かイベントをやっていた。
いきなり現れた大きな風船達と旗。
CEMENTOと書かれた袋がたくさん積んである。
セメント屋が新規オープンしたらしく、呼び込みをしていた。
数日前に空きテナントが何か工事しているなーと思っていたら、驚くべきスピードでオープニングイベントまでこぎつけていた。
ただ横を通り過ぎただけなのに、なぜかチラシとキーホルダーをくれた。
何があっても今後セメントを買うことはないだろうけど、ありがたく受け取っておいた。
キャンギャル的なおねえちゃんが一時停止している車にも根気よく配っていて、小さなセメント屋のオープンでこんなに盛り上がる文化があることに驚く。
キーホルダー以外にもTシャツも配っていた。どうせならTシャツも欲しかったよ。
この感じ、どこかで見たことがあるテンションだと思っていたら、アメフトのハーフタイムショーだ。
あまりの浮かれ具合に夢の恐怖も忘れてしまっていた。
アパートに戻ると、このイベントから飛んできたらしい風船が庭のあちこちに散らばっていた。
朝からなんか工事の音とは別に破裂音が聞こえるなあと思っていたが、多分飛んできた風船が割れている音だったらしい。
この国のフリーダムな出来事のおかげで夢の内容が薄らいできた。
今はとてもいい気分。
セメント屋のセラピー効果はなかなか侮れない。