役に立たない海外生活の共有

世界のどこかでひっそりと暮らしています。

たまには気取りたいよ

4月が始まったので、久々に散歩に出かけた。

スーパーに行く以外の目的であてもなくうろうろする、というのを定期的にやっておかないと、町の変化、激しすぎる店の入れ替わりについていけなくなるのだ。

 

割と無計画で店を始めたり物件を買ったりすることが多いようで、途中で頓挫したんだろうなという区画がたくさんある。
最近突然現れた中華料理屋は、無駄にスペースを持て余したホールの隅に明らかにパチモンのドラえもんの乗り物が置いてあった。
クオリティを追及してしまう日本人からしたら許せないことの詰め合わせみたいな店だった。
いくら面白くても絶対に利用することはないと思う。

 

満開のブーゲンビリアの木を探して歩いてみたが、そこそこに咲いている木しか見つからなかった。

残念ながらほぼ枝

少しだけ、桜のような淡いピンクの部分もあったが基本的には色が強い。
この町で一人で写真を撮りながら歩くのはめちゃくちゃ観光客っぽくて恥ずかしいので少しだけこそこそしてしまう。
メキシコ人は特に写真を撮らないようで、風景を撮るという行為がすごく目立つ。

ふと地面を見ると、お店の入り口にぶら下げてあるオブジェ的な竹籠が良い感じに影になっていた。

実物は恥ずかしくて撮れず

こそこそ撮ったのでピントが合ってないのが悔やまれる。
実際には大小何個かぶら下がっていて、木の枝の影と良い感じにアミアミの地面が続いていた。

そこから少し歩くと移動式カフェを見つけた。
Google Mapで見て少し気になっていた店だったので、せっかくだし何か飲むことにした。

自分で家で作れないもの…と思いチャイラテを注文。
その場で豆から挽いてくれるので香りがよくて最高だった。
クロワッサンなどのパン類も売っていたのでとても気になったがお金が足りず諦めた。次回は朝早く行ってパンも買おう。

 

チャイラテ片手にちょっと気取った散歩になっちゃったな、と思いながら帰宅していると、タクシー乗り場の運転手さんの待合スペースになぜか赤い服を着たおじさんがいた。
なんか混じってんな、と思っていたら、おじさんは空虚に向かって何か手を動かしている。
何か炒めたり、調味料を振ったり、みたいな動きだった。
きっと昔料理人だったジャンキーだ、と思って目を合わせないようにして通り過ぎた。
横にいた運転手さん達も見事に無視を決め込んでいた。
気取っていた気持ちが一気に現実に引き戻され、危険度が爆上がり。

 

あーあ、と思いながら歩いているとまたイグアナを踏みそうになった。

君ははじめましてだね

なかなか気取らせてくれない。気取った散歩にはジャンキーはいないし、イグアナが出現して「ギャッ」とか言うタイミングはないはずだ。

良い感じの安全な散歩ルート求ム。